ホームページの学校 第4回 – 写真と文章が決め手!素材とライティングのコツ

ホームページの学校 第4回 – 写真と文章が決め手!素材とライティングのコツ

目次(Table of Contents)

はじめに

ホームページを形づくる要素の中で、ユーザーの感情や判断に直結しやすい要素として「写真」と「文章」が挙げられます。どんなに洗練されたデザインであっても、写真が粗雑だったり、文章が伝わるものでなければ、ユーザーの信頼を得るのは難しいでしょう。むしろ、これらの素材の良し悪しこそが、ホームページの印象を大きく左右する要因になり得ます。

ユーザーはホームページを訪問してわずか数秒の間に第一印象を受け取り、その印象はその後の行動に影響を与えることがあります。視覚情報の質、とくに写真の品質は、直感的な信頼感に結びつきやすいと考えられています。高品質な写真はサービスや企業への信頼を高め、低品質な写真は不安や安っぽさを印象づけてしまう可能性があります。

しかし、見た目の印象だけではユーザーは行動しません。ユーザーが「ここなら自分の課題を解決できそうだ」と感じ、実際に問い合わせや購入といった行動に至るには、文章の力が不可欠です。写真で関心や好感を引き、文章で理解や納得を与える。この二つの要素が組み合わさることで、ホームページは成果を生み出す可能性を高めます。

1. 写真の心理的影響と戦略的活用

AEDI オフィスの私のワークスペース(デスクトップ)

1-1. 第一印象を決定づける写真の力

ホームページにアクセスしたユーザーは、わずか数秒の間に第一印象を形成すると言われています。実際、研究によれば、アクセスから約0.05秒以内にユーザーはそのサイトの魅力を判断することが示されており、この判断の大部分は視覚的要素に依存しています。(Reference: CXL: First Impressions Matter ↗︎

特に写真や画像は、ユーザーが瞬時に受け取る印象に大きく影響します。明るく整理された写真や、笑顔で患者に対応するスタッフの写真は、直感的に安心感や信頼感を与えます。一方で、暗い照明の下で無表情のスタッフが写った写真は、無意識のうちに「このサービスは冷たそうだ」「信頼できないかもしれない」といった印象を与えてしまうことがあります。

つまり、写真は単なる装飾ではなく、サイトの第一印象を左右し、ユーザーの行動に直接影響を与える重要な要素なのです。デザインや配色なども印象形成に寄与しますが、写真の質と内容は、直感的な信頼感を高める上で特に強力な役割を持っています。

1-2. プロフェッショナル感と信頼性の心理学

写真が与える印象は、そのままサービス全体のイメージに影響しやすいものです。たとえば、低品質の写真を使っている医院のサイトを見たとき、多くの人は「この病院は大丈夫だろうか?診療体制もいい加減なのではないか?」と感じてしまうでしょう。逆に、整理された品質の良い院内写真や、真剣に患者と向き合う医師の写真(プロフェッショナル感のある写真)などを掲載すれば、「ここなら信頼できそうだ」と自然に思わせることができます。

これは心理学で「ハロー効果」と呼ばれる現象の一例です。ある一つの良い(または悪い)印象が、その人や組織全体の評価に影響を与えるのです。写真の質が高ければ、サービス全体が高品質に感じられる。こうした心理的バイアスを理解し、戦略的に活用することが、成果につながる写真活用の第一歩になります。

1-3. 避けるべき写真とよくある失敗例

多くのホームページで繰り返される典型的な失敗は、「手軽な素材写真の乱用」です。特に欧米風のフリー素材をそのまま使うと、「日本の会社らしくない」「実態が見えない」といった違和感を与えかねません。

また、近年は生成AIによる写真も簡単に作れるようになりましたが、不自然さや「いかにもAIで作った」感が出てしまうケースもあり、注意が必要です。

具体的な失敗例には次のようなものがあります。

  • 場面と合っていない:IT企業の採用ページに、外国人モデルによる打ち合わせ風のフリー素材を掲載
  • いかにもAI生成とわかる写真:不自然な描写や違和感、過度に整いすぎた構図など
  • コンセプトが不明確:企業理念やブランドイメージと写真のトーンが一致していない
  • 権利関係の不備:人物写真を無断利用し、後からトラブルに発展

これらは一見すると小さな違和感に思えますが、ユーザーに「信頼できない」という強い印象を残してしまいます。

1-4. ケーススタディ:写真改善による成果向上

ここでは、私たちが制作を担当したある岡山の製造会社のホームページ改善事例をご紹介します。

当初のホームページでは、写真が暗く、品質もバラバラで統一感に欠けていました。その結果、扱う製品自体は決して安価ではないにもかかわらず、サイト全体がチープな印象となり、製品の価値までも低く見られてしまっていました。

そこで撮影を企画し直し、以下の点を改善しました:

  • 明るさを活かせる時間帯に撮影(一部を除く)
  • 製造現場や仕事風景の写真を積極的に取り入れ
  • 可能な限り同じカメラマン(私)が撮影し、全体の品質を統一

その結果、公開から半年でお問い合わせ件数が約1.8倍に増加。さらに、写真の品質を統一できたことで、ホームページの写真をカタログなど他の媒体にも流用でき、ブランド全体の一貫性が高まりました。つまり、写真改善は単なる「見栄えの向上」にとどまらず、直接的に成果を押し上げる施策なのです。

私自身の考えとしても、ホームページの良し悪しを大きく左右する要素のひとつは「高品質な写真」であると確信しています。スマホやAIで手軽に写真を得られる時代だからこそ、しっかりとした写真は差別化につながり、今後さまざまなメディアで活用できる「資産」としての価値を持つのです。

1-5. 撮影ブリーフの実務テンプレート

写真の効果を最大化するためには、「撮影ブリーフ(撮影指示書)」を事前に準備しておくことが有効です。外注カメラマンに依頼する際はもちろん、社内で撮影を行う場合にも大きな助けになります。

整理しておくべき主な要素は以下の通りです:

  • 目的/KPI:例)採用ページの応募率をプラス30%
  • ペルソナ:役職・不安・意思決定基準を明文化
  • 撮影シーン:仕事風景、品質チェック、顧客対応、チームワーク
  • 使用箇所:ヒーローヘッダー、サービス紹介、事例、採用ページ
  • 構図・トーン:寄り/引き、視線の方向、背景の整理、明るさの基準
  • 技術要件:印刷用には300〜350dpiで書き出し。ホームページ用には制作者側でWebPやAVIFなど軽量フォーマットへ変換
  • 権利確認:人物の同意取得、ロゴや第三者物品の利用可否の確認

このフォーマットを使うことで「なんとなく良い写真」ではなく、「成果を上げるための写真」を効率的に撮影することができます。

写真は「見た目を整える装飾」ではなく、「ユーザーの心理に直接作用し、成果を変える武器」です。第一印象を形づくる力、信頼性を補強する力、そして文章やデザインと掛け合わせたときの相乗効果。そのすべてを理解したうえで戦略的に活用することが、ホームページ成功のカギとなります。

2 文章の構造化と心理トリガーの応用

私のデスクトップの置き物(キューピーちゃん)

2-1. 情報設計の基本原則:逆ピラミッド × PREP × 箇条書き

文章には「読みやすさ」だけでなく、「理解の速さ」と「納得感」を両立させる構造が求められます。その際に有効なのが、次の3つの型です。

  • 逆ピラミッド:
    結論 → 理由 → 補足の順。冒頭だけで要点がわかるため、忙しいユーザーに効果的(ニュース記事の定番構造)
  • PREP法:
    Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(再結論)。論理の一貫性を確保し、説得力を高める
  • 箇条書き:
    複雑な要素を整理し、比較・理解を直感的にしやすくする。

たとえばサービス紹介ページなら、「何を提供するのか(結論)」→「なぜ選ばれるのか(理由)」→「導入実績やお客様の声(具体例)」→「だから信頼できる(再結論)」という流れで構成することで、自然と理解と納得を得やすくなります。

2-2. 読者の注意を引く心理トリガー

文章はただ情報を伝えるだけでは成果につながりません。人の意思決定を動かす「心理トリガー」を取り入れることで、説得力と感情的な共感を引き出すことができます。

代表的な心理トリガーは次の通りです:

  • 社会的証明:「他の人も利用している」という事実が信頼感を高める(例:導入社数、口コミ、受賞歴)
  • 希少性・限定性:「今だけ」「残りわずか」といった制約が行動を後押しする
  • 権威性:専門家や第三者機関による評価が信頼を強固にする
  • 一貫性:小さなYESを積み重ねることで、大きな行動(購入・問い合わせ)へつながる

これらを文章の中に意識的に組み込むことで、ユーザーを「読む」だけでなく「行動する」状態へと自然に導けます。

2-3. 感情を動かすストーリーテリング

特にB2Bや専門サービスでは、データや実績だけを並べても伝わりにくいことがあります。そのとき有効なのが「物語(ストーリー)」です。

たとえば、導入事例を紹介する際に「数値の改善」だけでなく、「導入前に抱えていた課題」「決断に至るまでの不安」「導入後に得られた喜び」を描写すると、読み手は自分ごととして共感しやすくなります。

これは神経科学的にも裏付けられており、人は物語を読むとき「登場人物の体験を自分のものとしてシミュレーションする」と言われています。つまり、ストーリーは理屈だけでなく感情の記憶に残り、行動につながるのです。

2-4. E-E-A-Tで高める文章と信頼感

ホームページの文章は、単に情報を伝えるだけでなく、ユーザーに「信頼できる」と感じてもらうことが重要です。ここで役立つのがGoogleがホームページの品質を評価するためのひとつの指標であるE-E-A-T(Experience, Expertise, Authoritativeness, Trustworthiness) の考え方です。

  • Experience(経験):
    実際にサービスや商品を使った体験や現場での経験を文章に盛り込むことで、説得力が増します。たとえば、医療サイトなら「患者対応の実例」や「治療前後の体験談」を紹介することが有効です

  • Expertise(専門性):
    専門知識や技術力を示すことで、ユーザーに安心感を与えます。資格や実績、具体的な手順や方法の記載がこれにあたります

  • Authoritativeness(権威性):
    第三者や専門機関からの評価・推薦を文章に加えると信頼度が増します。受賞歴、メディア掲載実績、専門家のコメントなどが該当します

  • Trustworthiness(信頼性):
    誤解のない正確な情報や、透明性のある説明は、ユーザーの信頼感を高めます。料金や条件の明示、FAQでの丁寧な回答、個人情報保護への配慮などが重要です

文章作成では、E-E-A-Tを意識して情報を整理することで、ただ読みやすい文章から、ユーザーが安心して行動できる文章へと進化させることができます。特に医療・法律・金融などの分野では、この信頼性が成果に直結します。

ただし、E-E-A-Tにこだわりすぎるとハードルが高くなり、文章作成が萎縮してしまうことがあります。重要なのは「完璧な権威性や専門性を示すこと」ではなく、自分たちの経験や実績を正直に、わかりやすく伝えることです。

ユーザーは細かい表現の違いよりも、「この情報は信頼できそうだ」「この会社なら相談してみよう」と直感的に感じることを重視します。そのため、E-E-A-Tはあくまで指針として意識しつつ、文章の目的やユーザーの理解を優先することが大切ではないでしょうか。

2-5. 実務で使える改善チェックリスト

文章を改善する際は、以下の観点でセルフチェックすると効果的です。

  • 逆ピラミッドになっているか(冒頭で要点が伝わっているか)
  • PREP法で論理的に説得できているか
  • 箇条書きで情報を整理できているか
  • 心理トリガー(社会的証明・権威性・希少性など)が適切に盛り込まれているか
  • ストーリー要素を取り入れ、感情的な共感を誘えているか
  • E-E-A-Tを意識して情報を整理しているか
  • 生成AIだけの文章に頼っていないか

これらの項目をチェックリストとして活用するだけで、文章の質は格段に向上します。また、このチェックリストを定期的に使うことで、ホームページ全体の文章力向上にもつながります。

6. まとめ

L4 (ホームページの学校 第4回)岡山県倉敷市の景色

ホームページの成果は、デザインや配色だけでなく、写真と文章の質は、ホームページの成果において非常に大きな影響を持つと言っても過言ではありません。写真は第一印象を瞬時に形成し、ユーザーの直感的な信頼感や安心感に直結します。低品質な写真やコンセプトとずれた素材は、無意識のうちに「信頼できない」という印象を与えかねません。一方、高品質で統一感のある写真は、ブランドの信頼性やプロフェッショナル感を高め、ユーザーの行動を後押しします。

文章も同様に、単なる情報伝達では成果につながりません。逆ピラミッドやPREP法、箇条書きといった構造化、心理トリガーの活用、ストーリーテリング、そしてE-E-A-Tの意識によって、ユーザーが「理解しやすく」「信頼できる」と感じる文章に仕上げることができます。これらを組み合わせることで、単なる読み物ではなく、行動を促す強力な武器となります。

さらに、撮影ブリーフや文章チェックリストなどの実務ツールを活用することで、写真と文章の品質を計画的に向上させることが可能です。ホームページ制作においては、見た目の美しさと同時に、ユーザー心理を意識した写真と文章の戦略的活用が、成果を生む最大のポイントであることを押さえておきましょう。

ホームページの学校について

「ホームページの学校(The Website Strategy School)」は、成果につながるホームページ制作の思考法と設計の基本をお届けいたします。対象は、ホームページの担当者になったばかりの方、中小企業の経営者、個人事業主、広報・マーケティング担当者など。Webやホームページに詳しくない方でも安心して学べる内容です。

本シリーズでは、「何のために・誰に向けて・どう届けるか」という成果を出すための本質的な考え方を軸に、ホームページ運営の工夫や実践的なポイントを解説いたします。経営者や担当者、個人事業主の方が、自分のビジネスや活動に合ったホームページを正しく設計し、成果へとつなげるための知識と考え方を学んでいただけます。

内容は、私がホームページ制作の現場で培ってきた知見をもとに構成しております。ただし、ここでご紹介する方法がすべて正解というわけではございません。ひとつの参考として、肩の力を抜いて読んでいただければ幸いです。

また、本シリーズは執筆の過程でリライトや加筆を重ねることを前提としています。その中で内容が変化する場合もありますが、より充実したものへと育てていくつもりですので、長い目でお付き合いいただければ幸いです。

AEDI オフィス

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AEDI(エーイーディーアイ)株式会社は、岡山県倉敷市を拠点とするホームページ制作会社・デザイン会社です。ホームページ制作、グラフィックデザイン、モーションデザイン、キャラクターデザイン、ブランドデザインなどのサービスを提供し、Webとデザインを通して、お客様とそのサービス・商品の魅力を引き出し、新しい価値を提案いたします。

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