
ホームページの学校 第1回 – ホームページは「誰のため」に作る?ターゲットとペルソナ、そして目的設計の超基本
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はじめのはじめ:ホームページの学校のはじめに
このシリーズ「ホームページの学校(The Website Strategy School)」では、全10回にわたって、成果につながるホームページ制作の思考法と設計の基本をお届けします。
対象は、ホームページの担当者になったばかりの方、中小企業の経営者、個人事業主、広報・マーケティング担当者など、Webに詳しくない方でも安心して学べる内容です。
テーマは「何のために・誰に向けて・どう届けるか」という、成果を出すための本質的な考え方を軸に進めていきます。
本シリーズの内容は、私が2001年から20年以上にわたりWeb制作の現場で得た知見をもとに構成していますが、もちろんすべて正解ではなく、1つの参考として、肩の力を抜いて読んでいただければ幸いです。ちょっとシリーズ名が大層過ぎますが、どうぞ大目にみてやってください(この章の内容と被ってしまいますが「ホームページの学校について」もよろしければご確認ください)。
1. 「誰のために」が定まらなければ、すべてがブレる
ホームページ制作を検討する際、多くの人が最初に考えるのは「デザインを変えたい」「かっこよくしたい」「今っぽくしたい」といった“見た目”のことです。
ですが、本当に大切なのは、その前に考えるべき「設計の出発点」です。
ホームページは、「誰のため」に「何の目的で」作るのか?
この問いを明確にすることこそが、すべての判断基準になります。
それは、「誰のために」「何の目的で」ホームページを作るのか?を明確にすることです。
2. ホームページは「誰かの行動」を引き出す装置
企業のホームページは、単に情報を並べる場所ではありません。
ユーザーに「行動」を起こしてもらうための仕組みです。
たとえば:
- 問い合わせをしてもらう
- 資料をダウンロードしてもらう
- 店舗に来店してもらう
- 採用エントリーしてもらう
この行動を引き出すには、相手が持つ「不安・疑問・期待」に的確に応える必要があります。
つまり、誰に向けて作るのかが曖昧では、すべての設計(構成・言葉・写真・導線)がブレるのです。
3. ターゲットとペルソナの違いを正しく理解する

ターゲットとは「層」
- 30代の女性
- 岡山県倉敷市在住
- 子育て中のお母さん
- 健康意識が高い
これは「ターゲット層」です。属性で区切られたマーケティング的な分類です。
ペルソナとは「たった一人」
ターゲットをさらに深掘りし、まるで本当に存在するかのように具体化した「1人の理想的顧客像」がペルソナです。
| 属性 | 内容例 |
|---|---|
| 名前 | 山本恵理(仮名) |
| 年齢・家族構成 | 38歳/夫・小学生の子ども2人 |
| 居住地 | 岡山県倉敷市の郊外 |
| 職業 | パート勤務(事務職) |
| 価値観 | 子育ても仕事も両立したい、自然体が好き、無理はしたくない |
| 悩み | 肩こり・慢性疲労、整体に通いたいが時間も情報もない |
| 情報収集手段 | Yahoo!・Google検索(スマホ中心)、Instagramの情報チェック |
| 期待すること | 安心できる整体、女性が通いやすい雰囲気、価格が明確なこと |
この「1人」を想定すると、コンテンツの内容・トーン・導線が明確になります。
4. よくある間違いと3分でできるペルソナワーク
ありがちな失敗
- 「誰でもOK」にして、誰にも響かない内容に
- 社内の想像だけでペルソナをつくり、実際の顧客とズレる
簡単なペルソナづくりのヒント
- これまで一番喜ばれたお客様はどんな人?
- その方が困っていたことは?
- どうやってあなたの会社を見つけた?
この3つを書き出すだけで、見えてくるものがあります。
5. 「目的のないホームページ」は、どこにも辿り着けない
「誰のためか」と同じくらい重要なのが、「何の目的か」です。
目的設計3ステップ
- ステップ1:ゴールを1つ決める
- 例:「資料請求を増やす」「予約を増やす」「採用エントリーを増やす」など
- ステップ2:KPIを設定する
- 例:「月30件の問い合わせ」「直帰率を10%改善」など
ホームページ運用に欠かせない「KPI」とは?
- ステップ3:導線とコンテンツをゴールから逆算する
- トップページ→課題訴求→信頼構築→行動(CTA = 行動喚起)と、ゴールから逆流するように設計します。
6. よくある迷走パターンと、成果につながる構成の違い
以下はよくある迷走パターンと、成果につながる構成の違いを表にしたものです。
| 状態 | 迷走パターン | 成果につながる構成 |
|---|---|---|
| ターゲット | 誰でも歓迎 | 具体的な1人に絞る |
| コンテンツ | 情報盛りだくさんで焦点不明 | 「ユーザーが知りたい情報」に絞って整理 |
| 導線 | 問い合わせや予約がわかりづらい | CTAを常時表示・目立つ場所に配置 |
| メニュー構成 | 組織視点の分類(会社概要、事業内容など) | ユーザーの課題視点(よくある悩み、選ばれる理由など) |
※ この記事でご紹介する「成果につながる構成」は、これまでの経験や実例に基づいた一つの考え方ですが、状況や業種によって効果は異なる可能性があります。必ずしもすべてのケースに当てはまるわけではありませんので、あくまで参考の一つとしてご活用ください。
まとめ:すべては「誰のために」の解像度で決まる
ホームページは、「会社が伝えたいこと」を羅列する場所ではありません。「相手の不安や疑問を、言葉・情報・構成で解消する」それが本質です。
その起点となるのが、「誰のために」作るのかを具体的に思い描くこと。
成果を出すホームページは、そこからすべてが始まります。
ホームページの学校について
「ホームページの学校(The Website Strategy School)」は、成果につながるホームページ制作の思考法と設計の基本をお届けいたします。対象は、ホームページの担当者になったばかりの方、中小企業の経営者、個人事業主、広報・マーケティング担当者など。Webやホームページに詳しくない方でも安心して学べる内容です。
本シリーズでは、「何のために・誰に向けて・どう届けるか」という成果を出すための本質的な考え方を軸に、ホームページ運営の工夫や実践的なポイントを解説いたします。経営者や担当者、個人事業主の方が、自分のビジネスや活動に合ったホームページを正しく設計し、成果へとつなげるための知識と考え方を学んでいただけます。
内容は、私がホームページ制作の現場で培ってきた知見をもとに構成しております。ただし、ここでご紹介する方法がすべて正解というわけではございません。ひとつの参考として、肩の力を抜いて読んでいただければ幸いです。
また、本シリーズは執筆の過程でリライトや加筆を重ねることを前提としています。その中で内容が変化する場合もありますが、より充実したものへと育てていくつもりですので、長い目でお付き合いいただければ幸いです。


