とにかく何かやろう。追いかけて行こう。探し求めよう。行動を起こそう。
ジャック フォスターというアメリカの大手広告代理店で働いていた人が書いた「アイデアのヒント」青嶋 淑子(訳)という本。
弊社の社名はこの本を読んで感銘を受け、アイデアにまつわる社名にしようと考えたのがきっかけです。
本の内容をざっくりと一言で言えば、「アイデアの出し方をを多数のエピソード/逸話を交えて順序立てて書かれている本」です。
その中にロバート M.パーシグ著の「禅とオートバイ修理技術」(この本もとてもいい本です)の中にある女生徒の話が紹介されている。
彼女はアメリカについて500字程度のレポートを書けと言われたが何も思いつかなかった。
そこで先生はアメリカ全体についてではなく、学校がある街について書いてみたらと進めたが彼女は何も思いつかなかった。
次に先生は、ではこの街の大通りについて書いてみたらと彼女に進めた。しかし彼女は書けなかった。
そこで先生は、この大通りにある、ある建物にしてみよう。その建物の一番上にある左側のレンガから話を始めてみて。と彼女に進めた。
次の授業のとき、彼女は10倍の5000字からなるレポートを提出した。
彼女はその時のことを建物がある通りの向かいのハンバーガーショップに座り、1個目のレンガから書き始め、2個目、3個目までくるとアイデアがあふれて、ペンが止まらなくなったと言っている。
パーシングは、彼女は壁にぶつかっていたと書いている。それは知っていることを書かなければいけないと思っていたからだと。
彼女は前例を気にせず、自分の目で見ることができる(自分の感じたままを表現してもいい)ということに彼女は最初気づかなかったのだ。
私が少し要約して書いたので文章はそのままではないが内容はこんな感じ。
つまり、私たちは知識や経験でがんじがらめになっている。ああじゃないといけない、こうしたらこうなる。そういうことを一旦横に置いておいて、間違っていてもいいから自分の感じたままにやってみようということをこのエピソードは教えてくれているのではないか。
また、やりたいと思うことが大きすぎてできなければそれを細分化して、小さなできるところからやってみよう。ということも教えてくれているのではないだろうか。
このエピソードはもしかすると「アイデアのヒント」に書かれている他のエピソードと比べるとどちらかといえば地味なエピソードになるかもしれない。しかしその地味かもしれないエピソードがとても印象に残っている。そしてよく思い出す。それは今私がこのエピソードを心の支えにしてこうやってこのつたない文章を書いているからかもしれない。
この本には他にも多くの興味深いエピソードが載っています。アイデアを出したいというかたにはもちろんオススメの一冊です。私も今一度じっくりと読みたいと思います。
最後にこの本からの一節。
ただし心しておいてほしいことがある。これまで紹介した人たちはみんなこう言っている。「とにかく何かをやることだ。ぼんやり座ってアイデアの方からやってきてくれるのを待っていてはいけない。追いかけて行け。くらいつけ。探し求めよう。行動を起こそう。」